ペットとしての小動物で人気が高いウサギ。とても可愛らしい姿をしていますが、ちょっと変わった生態をしているのも特徴的です。それは自分のウンチを食べるということ。なぜウサギはウンチを食べるのでしょうか。またウサギは大きく分けると3種類いるとされます。
今回はそんなウサギの種類やちょっと変わった生態についてご紹介していきます。
ウサギがウンチを食べる
ウサギの主食は「草」です。常にモグモグして草を食べているそんな印相が強いですよね。でもよく観察していると、ウンチを食べていることがあるんです。いったいなぜウンチを食べるのでしょうか。
植物は消化しにくい
ウサギの餌となる植物は総じて消化吸収がされにくい特徴があります。そのまま食べても満足に吸収されずに、体外へ排出されてしまうんです。
そんな植物でも少しでも効率よく消化吸収しようとするのがウンチを食べる、いわゆる「食糞」という行為になります。
簡単に言えば、一回食べただけでは消化できない栄養を、もう一回食べることでなんとか消化吸収しようとしているわけですね。
反芻と擬反芻
反芻(はんすう)という言葉をご存知でしょうか。反芻はウシやヤギなどに見られる行動です。ウシやヤギは一度食べた食べ物を胃で消化し、もう一度口に戻して咀嚼し、もう一度胃に送って消化するという行動が見られます。これを反芻と呼びます。
ウサギの食糞行為は、ウシやヤギの反芻行為とよく似ているんです。この事からウサギの食糞を「擬反芻(ぎはんすう)」と言います。
ウサギが食べているウンチは普通のウンチではない!?
ウサギは一旦食べた草を胃に送って消化、その後胃の10倍もの長さがある盲腸に送って盲腸糞としてウンチを出します。これがいわゆる食糞をするためのウンチです。緑色の柔らかい糞というのが特徴です。
これを食べて胃と腸で消化吸収し、最終的な糞として体外に排出します。最終的な糞は固形でコロコロとした、ウサギの糞らしい糞ですね。つまりウサギは2種類のウンチをすると言えるでしょう。
ウサギは3種類いる
ウサギ目に分類されている動物、いわゆるウサギには大きく分けて3種類います。それが以下の3つです。
・アナウサギ
・ノウサギ
ナキウサギはその名の通り良く鳴くことからナキウサギと呼ばれています。アジア、北アメリカ、東ヨーロッパの一部の寒冷地帯に生息しており、見た目はウサギというよりもむしろネズミの一種じゃないの?と言わんばかりの姿をしています。ちょっと大きなハムスターという感じでしょうか。
アナウサギは私たちがよく見る一般的なウサギで、ペットとして飼うことができるウサギもアナウサギを品種改良して誕生したウサギです。アナウサギは地面に巣穴を掘って集団で生活することからアナウサギと名付けられました。子供を産むのも穴の中で、子ウサギは産まれた時に目も開いておらず、体毛もありません。
ペットとして広まったアナウサギはカイウサギやイエウサギとも呼ばれており、現在ではいろんな品種が市場に出回っており、私たちを楽しませてくれます。ロップイヤーやネザーランドドワーフなど、一度飼ってみたくなる可愛いウサギがたくさんいますよ。
ウサギに関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
>ホーランドロップイヤーってどんなウサギ?性格の特徴は?
>ネザーランドドワーフの特徴や性格は?値段の相場も!
ノウサギは響きからしてワイルドなイメージですが、実際その通りです。(笑)他のウサギよりも大きい特徴があり、最大種のヤブノウサギで体長50~76cmにもなります。強靭な脚力を持ち、めちゃくちゃ速いスピードで飛び跳ねて移動する事ができます。
穴を掘って巣を作るということをせず、浅いくぼみのような巣を作るところがアナウサギとの違いです。出産も巣で行いますが、子ウサギは産まれた瞬間から外敵からの脅威にさらされる事になります。なので産まれたばかりの子ウサギは既に目が開いており、体毛も生え揃っている特徴があります。
繁殖力はノウサギが最も高い傾向にあります。簡単なくぼみのような巣を作れば繁殖可能という特徴から野生のアナウサギよりも分布が広いんですよ。
英語でも区別されている
英語でウサギはなんでしょうか。アナウサギもノウサギもウサギだから「Rabbit(ラビット)」なんじゃないの?と思った人もいることでしょう。でも実際には違うんですよ。英語でもこの2種類はちゃんと分けられて区別されているんです。
アナウサギは一般的なウサギの「Rabbit」を使います。しかしノウサギは「Hare(ヘア)」と呼ばれているんです。イソップ物語で有名な話「ウサギとカメ」も、英語では「The Hare and the Tortoise」と表記されています。この話に出てくるウサギはノウサギだということになりますね。
ちなみに余談ですが、カメってTurtle(タートル)じゃないの?って思った人いませんか?カメはカメでもやっぱり違いがあって区別されているんです。英語ではウミガメをTurtle、陸に棲むガメをTortoiseと呼ぶんです。つつくと足を引っ込めるのがTurtle、という区別もあるみたいですね。
まとめ
ウサギは食糞をすることで、消化しにくい草を効率よく消化吸収しようとしているんです。一回目の糞は緑色で柔らかい盲腸糞と呼ばれている糞で、食糞するのはこの盲腸糞です。最終的に出てくる糞は固形でコロコロとしている普通の糞になりますよ。
ウサギには3種類いて、ナキウサギ、アナウサギ、ノウサギに分類されます。ペットとして飼われているウサギの多くがアナウサギです。アナウサギとノウサギは全く別の生き物として分類されていて、英語ではRabbit、Hareと別名で呼ばれています。