ミドリガメってかわいいですよね。
金魚すくいならぬ「カメすくい」でも有名な、小型の可愛いカメです。
1950年以降日本に輸入されてからというものの、ミドリガメをペットとして飼う人がどんどん増えました。
現在では飼育されているミドリガメの個体数は180万匹にまで増加していると言います。
そこで今回はそんなミドリガメの飼育方法について焦点を当て、必要なものや注意点などもまとめてみました。
なおミドリガメは今後特定外来生物に指定されることになっています。その事に関しては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
目次
ミドリガメはミシシッピアカミミガメの子供のこと
ミドリガメの寿命はおよそ30年~40年と言われています。とても長いですよね。
ミドリガメは初めのうちは5㎝ほどの小型のカメなのですが、実は「ミシシッピアカミミガメ」の子供がミドリガメと呼ばれているのです。
つまり、ミドリガメはこれからますます大きくなるという事です。
どのくらい大きくなるのかというと、最低でも20㎝以上には大きくなり、大きいものだと30㎝くらいになるのです。このことをしっかり把握したうえでミドリガメを飼うようにしましょう。
ミドリガメの飼育水槽
子供のうちのミドリガメだと、30㎝の水槽でも飼育することができます。
しかし前述の通り、成長すれば絶対に窮屈になりますから、60㎝の水槽や90㎝の水槽へと引っ越しさせてあげましょう。
また90㎝の水槽であっても成長しきったミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)には十分な広さだとは言えません。
定期的に外に出して散歩させ、運動させる機会を作ってあげましょう。
水場が必要
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)はリクガメではありません。
沼などに生息しているカメですので、水場も用意してあげる必要があります。
水場といっても飲み水を置いておくだけではいけません。がっつり泳ぎますので、伸び伸びと泳げるだけの広さの水場が必要です。
水場というよりも、水ベースのレイアウトに陸地も作る、といった感じでしょうか。
日光浴できる場所
ミドリガメの発育には日光浴が必要です。これは何もミドリガメだけではなく、爬虫類全般に言えることですよね。
室内で飼育する場合などで日光浴させられないという場合には、市販のバスキングライトという日光浴の代わりになるライトを取り付けてあげると良いです。
日光浴にはさまざまな効果があります。
体を温めることによって消化吸収を良くする為や、皮膚病の予防のためにも日光浴をすると言われています。
日光浴させる時間に関しては、カメが活動する前の午前中に1時間~3時間程度日光浴させるのが効果的です。
注意点として、水槽全体を日光に当てるようなことはしてはいけません。
日陰になる場所をしっかりと確保しておかないと、水槽全体の温度が上がってしまい、逃げ場がないと熱中症になってしまう危険性があります。
日光浴できる場所(ホットスポット)を一ヶ所用意してあげるという感じでOKです。
ヒーターを設置する
ヒーターは水の温度を調整するために使います。
ミドリガメの適正水温は20℃~25℃くらいだとされています。
また20℃を下回るとミドリガメは食べた餌を消化できなくなってしまうようなので、水温の管理には特に注意するようにしてください。
特に秋以降冬にかけての時期はとても危険ですので必ずヒーターを使用してください。またカメが幼い場合は体がそれほど丈夫ではありませんので注意しましょう。
水槽用のヒーターには寿命があります。
大体1年~2年くらいでおかしくなったり壊れたりするようです。
ヒーターは消耗品として定期的に買い替える必要があります。
壊れた時に慌てないように、予備を一つ持っておくと便利ですね。
サーモスタット内蔵型のヒーターの場合はサーモスタットは必要ありませんが、そうではない場合のヒーターならサーモスタットは別途用意しておきましょう。
サーモスタットは温度の調節機の事で、温度の上がり過ぎなどにヒーターの電源を切って温度を自動で調節してくれる便利アイテムです。
ミドリガメの餌
餌はペットショップやホームセンターで売っているカメの専用餌を与えておけば問題ありません。
しかしそればかりではなく、時々違ったものも与えるようにするとなお良いですね。動物質のものだと昆虫やミミズなどが良いですね。
植物質のものだと野菜になりますが、おススメは小松菜です。リンゴやバナナなどの果物も食べます。
ミドリガメは温度が下がってくると活動が鈍くなり、餌の食いつきも悪くなります。
ヒーターで温めれば元に戻りますが、一旦食べなくなったらなかなか食べるようにならないというケースもあるようです。
この場合カメの食欲は戻りますが、時間がかかることが多く2~3か月を要して徐々にもとに戻っていくと言われています。
餌を与える頻度ですが、子供の場合は一日に2~3回くらいの頻度で餌を与えることが望ましいです。
大人になると一日に1回のペースの給餌で大丈夫です。
水換え
ミドリガメは水の中で排泄をしますので、どんどん水が汚れていきます。
また餌の食べ残しも水の中に溜まっていく傾向にありますので、定期的にこまめに掃除してあげる事が重要です。
カメは水も飲みますが、泳いでいる環境の水をそのまま飲みます。
つまり水が汚れていると飲み水が汚れている事になります。
あまりに汚れた水で飼い続けていると、そのうち水飲まなくなるので脱水症状を起こしてしまうこともあります。
さらには皮膚病にもかかってしまう原因にもなりますので、水換えは重要な作業になるわけです。
ミドリガメの水換えの場合は、水はすべて新しいものに換えるのが普通です。
水は汲み置きしてカルキを抜いたものを使用しましょう。
また常温に戻してから使うと安全です。
特にミドリガメは子カメですので、体がそれほど丈夫ではありません。
水温の変化などにもとても影響されやすいと言えます。成長すれば徐々に丈夫になっていきますが、初めの頃は特に注意が必要です。
水換えの頻度はできるだけ毎日行ってください。
しかし毎日はちょっと難しい・・という人もいるかと思います。
その場合は最低でも3日に一度はずべての水を交換してあげてください。
また水換えの際に水質調整剤を入れてあげるのもおススメです。
フィルターを使う方法
カメ飼育用の水中フィルターというものがあります。
これを使う事によって、水の汚れをある程度除去しながら飼うことができます。
しかしそれでもろ過しきれない汚れは徐々に蓄積されていきますので、水換えは頻度こそ減るものの定期的に行う必要があります。
ミドリガメの産卵
ミドリガメの繁殖、産卵に関しては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
ミドリガメの病気について
ミドリガメも病気にかかります。注意すべき病気と対策については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
ミドリガメは容易に入手可能な小さいカメですが、成長すれば30㎝にもなろうかという大きなミシシッピアカミミガメに成長します。
その場合相当大きな飼育環境やケージでないと飼うことが難しくなりますし、リクガメのように水無しで飼えるというわけにはいきません。
成長後もしっかりと面倒を見れるか考えた上で飼育するようにしてください。
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の飼育における主な注意点は2つあります。
一つは水温を25℃前後に維持することです。温度が下がるとカメは食べ物を消化できなくなりますし、食欲もなくなってしまいます。
またもう一つは水質には常に気を配ってください。
ものすごい早さで水が汚れていきます。
最低でも3日に一度は水をすべて交換するようにしてください。