ゾウリムシ

ゾウリムシという生き物がいるのをご存知でしょうか。

自然の水の中には、数多くの微生物たちが生息しています。

ゾウリムシはそういった微生物たちの仲間で、もっとも有名で代表的な微生物でもあります。

小学校の理科の実験で観察したこともあるかもしれませんね。

このゾウリムシ、培養して飼育している人がたくさんいるんです。

その理由は、メダカなどの観賞魚の稚魚の餌として最適だから、というもの。

今回は稚魚の餌として注目を浴びるゾウリムシについて詳しくご紹介していきたいと思います。

 

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ゾウリムシは繊毛虫の仲間

ゾウリムシは単細胞生物で、繊毛虫(せんもんちゅう)と呼ばれている生き物の一種です。

繊毛虫の中には、ラッパムシやツリガネムシなどが知られています。

これらの生き物は、繊毛と呼ばれている非常に細かい毛を体中に持っていてこれを使って移動するという特徴があります。

繊毛の数はなあんと1万本と言われていますよ。

 

ちなみに、ゾウリムシという名前は「草履(ぞうり)にその姿がにているから名付けられたようです。

 

ゾウリムシの生息場所

ゾウリムシが生息しているのは、池や田んぼなどの水溜まりなどの水流が少ない止水域に多く生息しています。

もしゾウリムシを採取したいという場合は、川ではなくため池や田んぼなどを探すと見つかります。

ただし、ゾウリムシだけを上手く採取することは困難で、大抵の場合他の微生物たちも一緒に混入してきます。

 

ゾウリムシの大きさ

ゾウリムシの大きさは、なんとわずか0.2ミリ程度しかありません。

とはいえ、目に見えないというわけではなく、たくさん集まったゾウリムシであれば、より肉眼でしっかりと確認することができます。

これほど小さい生き物ですので、メダカなどの観賞魚の子供(稚魚)の餌としてとても有効に活用できるのです。

特に生まれたばかりのメダカの稚魚は針子(はりこ)と呼ばれ、本当に小さいため、本当に小さな微生物しか口に入らず、飼育下では餓死させてしまう事も少なくないのです。

そういった稚魚の餌として、大きさ0.2ミリのゾウリムシはもってこいというわけです。

 

ゾウリムシは何を食べる?

ゾウリムシも生きものですから、当然食事をします。

ゾウリムシの餌となるものは、細菌です。

自然では水中に生息している無数の細菌が餌となりますが、ゾウリムシを培養、飼育する際の餌として最適なものがあります。

ゾウリムシの培養、飼育に関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

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ゾウリムシの繁殖方法

ゾウリムシは単細胞生物らしく、無性生殖で繁殖します。

つまり分裂するわけですね。

状態の良い健康なゾウリムシであれば、一日に数回分裂することができますので、すごい早さで増えていく事になります。

しかし永遠の命というのはさすがにないですよね。私たち人間と同じように、ゾウリムシも老化していきます。

この事から分裂できる回数にも限りがあり、細胞が老化したゾウリムシはやがて分裂できなくなってしまいます。

しかし子孫を残すためのメカニズムにより、ゾウリムシは繁殖を続けることができます。

それが「接合」とよばれるものです。

これは動物でいう「交尾」とよく似たもの、という事ができるでしょうが少し違います。

ゾウリムシはこの接合によって、他のゾウリムシと遺伝子の交換を行い、自身を新しく生まれ変わらせる事により、子孫の細胞に多様性を持たせることができるのです。

 

ミドリゾウリムシ

ゾウリムシの仲間で近縁種であるミドリゾウリムシという生物もいます。

細胞内に共生藻類(クロレラ)を300~500個ほど持っているため緑色に見えます。

ミドゾウと呼ばれることもあります。

ミドリムシとは違って、ミドリゾウリムシ自身が光合成を行う事はありませんが、細胞内のクロレラが光合成を行う事ができます。

ですので特に餌は与える必要がなく、直射日光を避けて明るい所に置いておけば、簡単に培養が可能になります。

ミドリゾウリムシはゾウリムシに比べて小型であるという特徴を持っています。

近年ではミドリゾウリムシの研究が進められてるそうですよ。

 

メダカの稚魚(針子)に与えると生存率が向上!?

ゾウリムシは大きさがメダカの針子でも食べられるサイズであり、入手方法、培養、飼育ともに容易なため、餌として培養している人が多いです。

また一般的なメダカの稚魚用の餌ではなく、「生き餌」という点でも非常に理にかなった餌であると言えます。

メダカの針子の生存率の低さにはいろんな原因や理由があるのですが、そのほとんどが餌と水質によるものです。

ゾウリムシはその2つの問題を同時に解決してくれる、大変優れた生き餌になります。

なお、メダカの稚魚に関しては以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

 

メダカの稚魚の給餌は日に5回程度、しかも一回で食べきれる量を与えないと、食べ残しで水が汚れ、稚魚が死んでしまう原因になります。

また一日中家にいないと、それだけの回数の餌を与えることは困難です。

しかし生き餌としてゾウリムシを入れておけば、水が汚れて水質が急激に悪くなる事もありません

また稚魚は生き餌を好んで食べますので、生育も良いです。

 

メダカの稚魚の育成に悩まれている方は、ぜひゾウリムシを培養して与えてみて下さい。

驚くほど簡単に稚魚の生存率向上させることができますよ。