カピバラ

最大のネズミの仲間「カピバラ」。体長1mを超え、体重も50㎏を超える大きなネズミです。和名ではオニテンジクネズミ(鬼天竺鼠)とも呼ばれています。そんなカピバラですが、動物園で温泉に入っている姿がとても可愛らしいと評判でもあります。

それにしてもなぜカピバラは温泉に入るのでしょうか。また温泉に入るようになったきっかけは何だったのでしょうか。
今回はそんなカピバラの露天風呂についてご紹介していきます。

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カピバラってどんな動物?

カピバラは南アメリカの熱帯雨林に生息している、世界最大級のネズミの仲間です。川や湖、沼などの水辺に生息しており、水棲動物のコーナーで展示されていることも多いです。

カピバラに関しては以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
カピバラって飼育できる?餌など飼い方まとめ!
カピバラってどんな生き物?生態や性格など徹底解説!

カピバラが露天風呂に入ることになったきっかけ

1982年に伊豆シャボテン公園の飼育員が、お湯を使って掃除をしていたところ、たまたま溜まっていたお湯にカピバラが気持ちよさそうに浸かっているのを見たことが始まりでした。それ以降、寒い冬になるとカピバラにお風呂に入って温まってもらおうという考えに至りました。その後SNSの影響もあって、現在では広くカピバラの露天風呂が知られるようになってきたというわけです。

カピバラが風呂に入るのはなぜ?

なぜカピバラがお風呂に入るのでしょうか。
カピバラが寒さに弱いから?

カピバラはもともと南米の動物ですので寒さには確かに弱いところがあります。水辺に暮らしているカピバラでも寒い時には水に入りません。しかしお湯であればとても気持ちよさそうに入ってくれるというわけですね。

寒さだけではなく暑さにも弱というのも特徴的です。日本の夏と冬、とても極端に寒くなったり熱くなったりする気候において、カピバラは過ごしにくい環境と言えるでしょう。暑い夏には木陰で涼んだりしている光景をよく見ることができます。カピバラなりに上手く日本の気候に適応しようと工夫しているんですね。

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カピバラは湯冷めしないのか

カピバラの毛はゴワゴワしてかなり太い毛を持っています。この毛は5㎝にもなり、まるでタワシのような毛です。

この毛が水を弾く役割を担っていて、水に濡れても体をブルブルと震わせるだけで簡単に乾いてしまいます。またカピバラには汗腺がなく、汗もかかないので急激に体温が下がることもないのです。

いろんなカピバラの露天風呂がある

最近ではただのカピバラの露天風呂ではなく、いろんなタイプの露天風呂が作られています。例えばゆず湯です。何十個ものゆずを風呂に入れて、カピバラが頭にゆずを乗せている姿もとても可愛らしく人気があります。

ゆずの他にもリンゴやバラ、洋ランなど花や果実を浮かべているところもあります。いわゆる「変わり湯」ですね。

他には打たせ湯があります。まるで人間のような扱いですよね。打たせ湯に当たっているカピバラも可愛いですので一度見てみる価値はありますよ。

カピバラの露天風呂協定

なんとカピバラの露天風呂協定なるものまで存在しています。2015年に伊豆シャボテン動物公園、長崎バイオパーク、埼玉こども自然公園、那須どうぶつ王国がカピバラの露天風呂協定を締結、その後2017年にいしかわ動物園が協定に加わって5園国カピバラの露天風呂協定となりました。

この5つの動物園ではコラボ企画が開催されており、「カピバラの長風呂対決」「スイカの早食い対決」など珍しくて面白い企画が毎年開催されています。

長風呂対決は2020年現在で既に7回開催されており、過去で一番長風呂だったのが2017年の第5回対決で那須どうぶつ王国の「ウミ」が4時間56分32秒という結果を残しています。
5時間もお風呂に使っているくらい風呂好きのカピバラもいるということです。半端ない長風呂ですよね。

スイカの早食い対決は過去に4回開催されており、第3回において埼玉こども動物自然公園の「メープル」が1分36秒という記録を残しています。

まとめ

カピバラが露天風呂に入る事になったのは、お湯で掃除をしていた際にたまたま溜まっていたお湯に浸かっていたカピバラを発見したことに由来します。カピバラは南米に生息しており、日本の厳しい冬はとても苦手です。ネズミでありながら一応水棲動物なので、水に潜ることも得意ですが、寒い冬にはさすがに水に入りません。でも代わりにお湯であれば気持ちよさそうに喜んで入るというわけです。

既にカピバラが露天風呂は日本各地に広がっており、現在では比較的多くの施設でカピバラの露天風呂を見ることができます。もし近くにカピバラの露天風呂が見られるスポットがあれば、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。