チンチラってとても丈夫な動物ですので、しっかりと適切な飼育方法で飼っていると基本的には病気にはなりにくいと言われています。
しかし病気にならないわけではなく、何かしらの病気にかかってしまう事も勿論あります。
チンチラがかかりやすい病気とはどのようなものがあるのでしょうか。そこで今回はチンチラが特になりやすい病気と、それぞれの対策法を調べてまとめてみました。
なお、チンチラの飼い方に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
不正咬合
「ふせいこうごう」と呼びます。
不正咬合とは、チンチラだけでなく、ネズミなどの齧歯目全般がなりやすい病気です。
チンチラの前歯は一生伸び続けるため、自然に噛み合って削れていくような仕組みになっています。
不正咬合を発症する原因は、歯のかみ合わせが悪くなることで、自然に削れるはずの前歯が削れずに、伸び続けてしまう病気です。
放っておいても決して治ることが無いのがこの病気の特徴で、対策方法としては定期的に伸びた歯をカットするしかありません。
自分でカットしても良いのですが、なかなか難しい場合もあることでしょう。その場合は獣医さんにお願いしてみましょう。
チンチラやウサギを診てくれる獣医さんであれば、歯のカットくらいは快く引き受けてくれるでしょう。
チンチラの場合の不正咬合の予防方法は、干し草を与えるというものがあります。
干し草は長い時間噛み続けないといけないため、歯が削れやすいと言われています。
時々ペレットの他にも干し草を与えると良いでしょう。
また不正咬合は遺伝するとも言われています。
そのチンチラが発症した場合、繁殖した子供もかかりやすいという事ですね。不正咬合個体は繁殖させない方が良いのかもしれませんね。
熱中症
チンチラの病気で注意すべきものの一つに熱中症があります。
チンチラが本来生息している場所は、標高3000m以上の山岳地帯なのです。
日本の蒸し暑い夏にはチンチラには適していないのです。チンチラの適正温度は15℃~25℃の間です。
30℃を超えると厳しいものがありますので、いくら暑くても25℃程度を維持しなければいけません。
また湿度も重要で、60%を超えると良くありません。
症状としては、まっすぐに立っていられなくなり、横に寝転がった状態になってしまいます。
食欲もなくなり、何も食べたり飲んだりしなくなります。耳が赤くなり、息切れや痙攣がみられ、よだれを垂らしていたら要注意です。
症状が深刻な場合、後遺症の心配も出てきます。なるべくこういう事態にならないように予防に努めましょう。
なってしまった場合の対策方法としては、冷たいタオルでチンチラをくるんであげる方法があります。
顔は出せるようにしておきましょう。冷たければ冷たい程よいわけではなく、氷水はやめておきましょう。
チンチラが少し落ち着き、動けるようになったら獣医さんに診てもらいに行ってください。
予防方法としては、市販の暑さ対策グッズを利用すると良いでしょう。
大理石やアルミプレートなど、ひんやりするグッズが多数販売されています。
エアコンで室温管理ができれば最も良いのですが、そうもいかない事もあるでしょう。
扇風機などで空気の循環をさせれば暑さを抑えられることも可能です。この場合、チンチラに直接風が当たらないように注意しましょう。
脱毛症
一部の毛、もしくは数か所の毛が抜け落ち、地肌が見えている状態になります。
原因は主にストレスや栄養不足だと言われています。
チンチラはとても繊細な動物で、環境がガラリと変わってしまうだけでこういった体調不良にもなりやすい特徴があります。
ストレスにならないような飼育環境への配慮が必要ですね。
また餌にも気を配りましょう。同じような餌ばかりを与えて栄養が偏っていないかなど、再度食生活を見直す必要もありそうですね。
なかなか症状が改善しない場合は一度獣医さん診療を受けてみる必要もあるでしょう。
チンチラには定期的に砂浴びをさせる事も必要不可欠です。
チンチラの砂浴びに関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
またチンチラは毛が抜け替わる時期があります。脱毛症と毛の抜け変わりを間違えることが結構あるようです。
特に子供のチンチラは3か月ごとに一度毛が抜け替わりますので、注意しましょう。
大人になっても毛の抜け替わりはあるようで、春か秋に抜け替わると言われています。
風邪
チンチラも風邪をひきます。
原因としては、急激な温度変化における冷え込みがあります。
隙間風がないかなども確認しましょう。他の動物からうつされることもあるようですね。
呼吸が荒かったり、くしゃみをしていたら要注意です。症状がひどくなると気管支炎や肺炎になってしまうこともあります。
肺炎は進行が速く、早めに獣医さんに診てもらう事が必要です。
風邪の対策方法は、暖かく静かな場所にチンチラを移動させてあげることです。
静かに療養できるように配慮してあげましょう。小動物用の栄養サプリもえさに混ぜて与えると回復も早いでしょう。
下痢
糞が水っぽく柔らかくなってしまいます。水のような糞が出る場合は大抵の場合は中毒を起こしている状態です。
気温が急激に変わった場合になりやすいです。有毒な植物を食べた場合や飲み水が汚い場合、生ものの餌を食べ過ぎた場合も下痢になりやすいです。
また餌が不衛生になっていないかも確認しましょう。カビが生えていたなんてこともあるかもしれません。
対策としては、しばらく状態の良い牧草だけを与えるようにします。様子を見てペレットなどの餌も少しずつ与えるようにします。
便秘
チンチラによく見られるのが便秘ですね。
チンチラの場合、下痢よりも便秘になることが圧倒的に多いそうです。
症状としては糞の量が明らかに少なくなります。また糞の形状も小さく、硬いものになっています。
症状が酷くなると閉塞になったり、腸が破裂したり、さらにはは直腸が外に出てしまうような重症になってしまう事もありますので、この場合は速やかに獣医さんに診てもらいましょう。
原因は食物繊維の不足によるものが大きいです。
ですので対策方法としては、食物繊維を多く含んだ野菜を与えることです。
おススメはリンゴやニンジン、レタスなどです。少し塩を混ぜた水を与えると改善するとも言われています。
チンチラの赤ちゃん
チンチラの赤ちゃんは、病気に対する抵抗力も弱く、簡単に病気になってしまいます。
最悪亡くなってしまう事もあるので、赤ちゃんを育てる時にはさらに細心の注意が必要です。
チンチラの赤ちゃんの育て方に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
チンチラは病気にかかりにくい丈夫なペットですが、ならないというわけではありません。
チンチラが病気になったとしても、チンチラは訴えることはできません。
飼い主が常に体調に変化が無いか気を配ってあげ、少しでも異変を感じたらすぐに対処できるように心がけておきましょう。