キツネ

キツネは昔から人間と深い関わりを持ってきた動物の一つです。

昔話にもたびたび登場し、日本だけでなく外国の童話などにも登場する動物です。

そんなキツネですが、いったい何の仲間なのか知っていますか?

今回はキツネに関して、犬や猫との比較も含めて詳しくご紹介して行きます。

 

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キツネは犬?それとも猫?

キツネの分類は、「哺乳綱ネコ目イヌ科イヌ亜科」という分類がされています。

イヌ亜科ですから、分類上ではイヌの仲間ということになります。

しかし元々はネコ目。

犬も猫も同じネコ目ですので、広義にはイヌもネコの仲間ということになるんですけどね。

狭義ではキツネはキツネ属という独自の分類がなされています。

ちなみに、タヌキもイヌ亜科の動物で、タヌキ属という独自の分類に属しています。

 

キツネは懐かない?

イヌは飼い主に従順な印象が強い動物ですよね。

もともと犬には主従関係がはっきりしている習性があるので、主人と認めた人間にたいしては従順になるのです。

犬は狼から品種改良が重ねられて誕生した動物ですので、元をたどれば狼なのです。

狼は群れを作って行動し、群れの中でも主従関係がはっきりしています。

こうした狼の生態や習性をそのまま受け継いでいるのが犬なのです。

 

キツネも確かに犬の仲間なのですが、このポイントでいうと犬とは大きく異なります。

キツネには犬のような主従関係がそもそも無く、飼い主に対して従順に従うということはあまり期待できません

また狼の群れは仲間を集めて構成されているのに対し、キツネは集団行動こそするものの、その集団とは「家族」です。

ですので群れを構成しているのは兄弟か親子になるわけです。

つまり、キツネからすると人間(飼い主)という存在は、従順に従うべき主人ではなく、兄弟や友達といったラフな関係になってしまうのです。

 

しかしながら「懐かない」のかと言えば、そうでもありません。

もともとキツネはすごく警戒心が強く、用心深い動物ですから、人間に対して警戒心を解いてくれるだけでもしめたものでしょう。

犬のように従順に従うようにしつけることは難しくても、一緒にじゃれて遊ぶくらに慣れさせることは可能なのです。

 

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犬とは瞳孔の開き方が違う

イヌとキツネは仲間ですが、瞳の開き方が犬とは異なります。

犬は同行が開く時は、丸く大きく開くのに対して、キツネの動向は縦に細長く開くという特徴があります。

これは猫の瞳孔の開き方と同じなんですね。

犬の仲間でありながら、こういう点では猫によく似ているのです。

 

犬らしからぬ犬?

イヌが木登りをするのを見たことがあるでしょうか?

おそらく見たことないと思います。

しかも、小型犬になるとちょっとした段差でさえも超えられないことだってあるんですから。

キツネはそんな犬とは違い、木登りも積極的に行います。

キツネは基本的に肉食ですが、秋には木の実なども餌として食べています。

木登りもそれほど苦手ではないあたり、犬よりも猫のような行動を見ることができます。

 

夜行性

犬は昼行性ですが、猫は夜行性であることは良く知られていますよね。

ではキツネはどっちなのでしょうか。

以外かも知れませんが、キツネは夜行性なのです。

この点でもキツネが犬よりは猫寄りな動物のように見えますよね。

 

・・・と言いたいところですが、実は犬はもともと昼行性だったわけではありません。

もともと犬は夜行性だったのですが、人間のペットとして改良がなされ、人間と一緒に過ごす時間が多くなるにつれて、人間の生活パターンに合わせるようになったのです。

この点では猫は野性味を残していると言えるのかな?とも思えましたね。

 

キツネはそもそもペットにできる?

キツネってそもそもペットにできるのでしょうか。

多くの野生動物は飼育が許可されていない場合がありますが、キツネは意外と特別な許可なくして飼育が可能な動物なのです。

ですので、キツネを保護してすぐにでも飼育し始める事も可能なのです。

・・・まぁそんな事はほぼほぼないかと思いますが。

ちなみに、その他のキツネの記事やペットとして有名なキツネである「フェネック」に関しては、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

 

人馴れしやすいキツネが誕生した!?

狼から犬に品種改良されてきましたが、それには1万5千年もの長い年月がかかったのです。

近年ロシアで、攻撃性が低いキツネを交配し続け、人馴れしやすいキツネを誕生させることに成功したという記事を読みました。

しかもそれはたったの50年でということです!

これってすごい事だと思います。

私が興味深いなと思った事は、「性格までちゃんと遺伝する」という事ですね。

性格って育った環境が影響するんじゃないのか、と思っていましたが、やはり少なからず遺伝も影響するんですね。

でもよくよく考えてみると、競走馬でも気性の激しい馬からは気性が激しい馬が生まれやすいと言われていますし、そういうものなのでしょうね。

 

まとめ

キツネは分類上は「犬に近い仲間」ということになりますが、実際の生態や行動を見てみると、猫に近しいようにも思いますね。

また人馴れしないのかと言われれば、そうでもありません。

ただ、もともとキツネには主従関係がありませんから、犬のように従順に飼い主に従うという事は期待できません。

また木登りもこなしますし、私の感想としては「見た目イヌ、中身ネコ」といった感じでしょうか。

狼も犬としてペットになった事を考えると、キツネもそのうちペットにしやすいように改良がなされてペットとして出回るようになる日もそう遠くないのかもしれませんね。