レッドビーシュリンプ

アクアリストなら誰もが一度は憧れるレッドビーシュリンプの飼育。赤と白の美しい模様が人気の淡水エビです。

しかしレッドビーシュリンプの飼育はとても難易度が高く、初心者が飼育するとすぐに全滅させてしまうなど、飼育の敷居は高めだと言えます。

そんなレッドビーシュリンプですので、一般的には屋内で大事に飼育したいと思う人が多く、基本的に屋内飼育をされるケースが多いです。1匹200円もするエビですので、簡単に全滅させたくないと思うし、水温管理が徹底できる屋内で飼育したくなるのも仕方ありません。

しかし稀にレッドビーシュリンプを屋外で飼育したら簡単に繁殖にも成功した、といった声があるのも事実です。

レッドビーシュリンプのようなデリケートで屋内飼育が難しいエビでも屋外飼育は可能なのでしょうか。

今回はレッドビーシュリンプの屋外飼育の可否について詳しくご紹介していきます。

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レッドビーシュリンプの飼育適正環境とは?

レッドビーシュリンプの飼育適正環境はどういったものでしょうか。

レッドビーシュリンプの飼育適正水温は22℃~27℃の間であり、よく言われているのは安定的に25℃の環境で飼育をするべき、というものです。

屋外飼育が可能かどうかは、まず屋外に水槽を設置した場合に水温がどうなるのかを把握しなければなりません。

レッドビーシュリンプはもともとビーシュリンプから品種改良されて誕生したエビでして、ビーシュリンプは香港に生息しているエビなんです。

ですので香港の気候には適しているのですが、日本には本来いない種のエビですし、さらに品種改良され、人の手で育てられたエビですので野生のビーシュリンプよりも弱い性質を持っていることは否めません。

日本の気候は冬は寒く、夏は猛暑日があるなど気候に大きな変化が多い特徴があります。

当然真冬の水温は地域によっては氷点下になるケースも多々あり、真夏の炎天下では簡単に水温が30℃を上回る日も多くあります。

レッドビーシュリンプにはこうした真冬や真夏の気候に適応できる力はありません。

ちなみに春や秋といった比較的気候が穏やかな時期であれば、レッドビーシュリンプを屋外飼育することは可能です。

屋外飼育で爆殖も可能!?

屋内飼育で水質に気を配りながら丁寧に飼育されているレッドビーシュリンプですが、中には屋外で爆殖に成功した、なんて声もあるのです。

ミナミヌマエビなら屋外でそのまま放置しているだけで勝手に繁殖し、気付いたらミナミヌマエビだらけ、なんていうケースも良く耳にします。

そんな状況がレッドビーシュリンプでも起こる可能性があるということです。屋内飼育では全く繁殖してくれなかったり、せっかく稚エビが誕生してもなかなか育ってくれないなど、繁殖も難しいケースが多いものです。

しかし屋外飼育を始めた途端に稚エビが誕生し、すくすく育ってくれて一気に数が増えた、という声も確かにあるのです。

基本的に生き物が生きていくには欠かせないのが太陽光です。プランクトンが爆殖したりと、太陽光にはエビの成長に欠かせない何かがあるのでしょうね。

こうして考えると、屋内飼育にはない太陽の恵みが屋外飼育の最大の魅力でもあると思ってしますわけです。

屋内飼育でなかなか上手くいかない、と悩んでいる人は、一度屋外で飼育してみると案外すんなりと繁殖ができるかもしれませんね。

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レッドビーシュリンプの屋外飼育の注意点

レッドビーシュリンプの屋外飼育は不可能ではありませんが、注意点があります。

時期を選ぶ

日本の厳しい気候には適応できませんので、レッドビーシュリンプの屋外飼育ができる時期は春と秋だけという限定された時期だけになります。

また水温は常に確認しておき、30℃を超えるような日が出てきたリ、逆に水温が20℃を下回るような日が出てきたら、いつでも屋内に避難させられる環境を用意しておくことが大切です。

酸欠に注意

水温が上がりやすい時期には特に酸欠に注意しなければなりません。水温が高くなると水中の溶存酸素量が少なくなる傾向にありますので、エアレーションをかけるなどの対策が必須になります。

場合によっては涼しい日陰などに水槽を設置してエアレーションをかけておくと、真夏でもレッドビーシュリンプの屋外飼育ができてしまうこともあります。

できるだけ大きい容器や水槽で飼育する

レッドビーシュリンプは急激な水質変化や水温変化に弱いです。小さな水槽だと簡単に水温変化が起きてしまうので、できるだけ大きい水槽(水量が多い水槽)で飼育した方が、こういったリスクを軽減することができます。

エビを飼育する人は、初心者の方は特に小さい水槽から飼い始めるケースが多いように感じます。しかしレッドビーシュリンプのようなデリケートな生き物を飼う場合には、最初から大きな水槽で飼育する方が、水質を安定させやすく管理もしやすいので死なせてしまうリスクも少なくて済むのです。

まとめ

レッドビーシュリンプは屋内でしか飼育できない、というわけではありません。むしろ屋外で飼育すると意外と簡単に繁殖ができたりと、思わぬ発見に繋がることも多いです。

しかし元々日本の気候には適さないエビですから、ミナミヌマエビのように通年屋外飼育ができるわけではありません。

レッドビーシュリンプを屋外飼育するのであれば、季節は春と秋が最も適しています。

水槽を日陰に置く、エアレーションをかけるなど工夫をすることで真夏でも屋外飼育ができるケースもあります。

また常に水温計は確認できるように設置しておきましょう。

飼育容器はなるべく大きなものを選び、水温変化の影響を受けにくいように注意しましょう。

これらの注意点を踏まえて飼育できれば、レッドビーシュリンプを屋外で繁殖させることも可能かもしれませんので、屋内飼育で上手くいかないという人は一度試してみると良いかもしれませんね。

ちなみに、レッドビーシュリンプに関しては以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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