
リチャードソンジリスとは、アメリカ・カナダに生息している、樹上で生活をせずに地上で穴を掘って生活しているジリスの仲間です。
見た目はプレーリードッグによく似ており、プレーリードッグが輸入制限されるようになってからは代わりにペットとして急速に注目を浴びるようになりました。
そんなリチャードソンジリスですが、飼うのは簡単なのでしょうか。
今回はリチャードソンジリスの飼い方や注意点などを詳しく調べてまとめてみました。
なおリチャードソンジリスの販売価格や性格に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
目次
単独飼育
リチャードソンジリスは基本的に単独行動をしている動物ですので、飼育する場合でも一匹ずつ単独で飼育するのが望ましいです。
複数のリチャードソンジリスを飼育する場合でも、一匹ずつそれぞれにケージを用意しましょう。
稀に幼いころから一緒に飼っているペアなどは、ケンカせずに仲良く同居できる場合があるようですが、非常に稀であると思っておく方が良いです。
いつ何があっても大丈夫なようにケージはそれぞれの分を用意しておくと安心です。
リチャードソンジリスのケージ
ケージは2種類があります。
一つは金網ケージで、もう一つはガラスケージやプラスチックケージ、アクリルケージなどの金網以外のケージです。
どちらのケージを選んで飼育しても構わないのですが、それぞれにメリット、デメリットがあります。
ここでは順番にそれぞれのケージの特徴を解説していきます。
金網ケージ
通気性に優れていて、給水ボトルや飼育グッズなどが取り付けしやすいのが金網ケージの最大の特徴です。
種類も豊富で、大型のケージもありますので様々なタイプ、大きさから気に入ったものを選べるのが良いところです。
しかし保温性は悪く、冬の寒い時期には保温しにくいですので、何かしらの工夫が必要になります。
またケージを噛む癖がある個体の場合、ケージを噛んでしまってあまりにひどい場合だと不正咬合という歯の病気の要因になってしまう場合があるのです。
リチャードソンジリスは性格に個体差がかなり見られる動物ですから、このあたりの癖は実際に飼ってみないと判断しづらい部分もあるのは仕方がありません。
また定期的に掃除をしないと、糞尿などで臭いが気になってしまうのも金網ケージ特徴です。
嫌な臭い対策は色々と方法がありますので、気に入った方法を試してみると良いでしょう。
おすすめは「イージーホーム」シリーズのケージです。
お世話のしやすさに徹底的にこだわった設計になっているのが特徴的で、大きさも様々なものが用意されているので申し分ありません。
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ガラス、プラスチック、アクリルケージ
サイズが小さい事が多く、大きいものもあるのですが値段が高くなってしまうのがネックです。
しかし保温性に優れていますので、冬の厳しい寒さの中でも暖かい環境で飼育することが比較的容易になります。
一方密閉されていますので、通気性はやや悪いと言わざるを得ないのは仕方がありません。
おススメケージは「ケースバイケース」というガラスケージです。
爬虫類用のケージですが、機能性に優れ、ガラス部分をメッシュパネルに切り替える事ができるなど通気性を高める対応も簡単にできるなど大変優れたケージなのです。
また床には専用のパネルヒーターを差し込める構造になっているのも面白いポイントです。
簡単に床暖房になりますのでとてもおススメな保温方法だと思います。
サイズも60㎝から90㎝といくつかありますので、気に入ったものを選ぶと良いでしょう。
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給水器
飲み水は床に直置きするのではなく、給水器を利用しましょう。
給水器は市販のものが色々ありますので、使いやすいものを選びましょう。
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トイレ
トイレはしつけるのが難しいですが、リチャードソンジリスは決まった場所をトイレにするという習性をもっています。
この習性を上手く利用しましょう。
自分の気に入った場所をトイレにしますから、そこにトイレを置くことでトイレの場所をある程度固定することができますので、ぜひ試してみてください。
トイレはウサギ用の大き目のものなどを利用すると良いでしょう。
巣箱
落ち着ける場所として、また隠れ家として巣箱は用意してあげる方が良いです。
巣箱が無いとストレスが溜まってしまうなど飼育環境として良くありません。
巣箱は齧られることを前提にし、木製のものを用意します。
ボロボロにされる早さはその個体によって様々ですが、消耗品だと割り切って設置しましょう。
床材
床材は新聞紙を細かくシュレッドしたものでも構いませんが、市販の牧草を使用しても良いでしょう。
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牧草も食べる動物ですので、万が一食べたとしても安心ですね。
餌
餌はプレーリードッグ用に販売されているものを利用できます。
それだけだと心もとないので、時々野菜や果物、またミルワームやコオロギなどの昆虫を与えると栄養バランスも取れて良いでしょう。
リチャードソンジリスは肥満になりやすい体質があります。
あまり高カロリーな餌は避け、できるだけ肥満にならないように与える量などには注意しましょう。
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飼育適正温度
リチャードソンジリスの飼育適正温度は約25℃前後です。
15℃を下回ると冬眠状態になりますので、常に25℃前後に飼育環境を整えてあげる必要があります。
飼育下では冬眠はさせない方が賢明で、冬眠自体体力を相当消耗する危険な行為だと思っておきましょう。
冬眠しなくていいなら、しないに越したことはないのです。
エアコンで常に温度管理できれば問題ないのですが、なかなかそうもいかない事でしょう。
ペットヒーターでケージを温めてあげる方法をおススメしています。
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サーモスタットも同時に用意しておくと、温度制御も簡単に行えますのでおススメです。
運動させる
肥満になりやすい体質ですので、定期的に運動させることはとても重要です。
ケージの中にもいつでも走れるように回し車は設置しておくべきでしょう。
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またストレス解消のためにも、一日一回ケージから出して部屋の中を散歩させてあげるのが望ましいです。
この場合でも、部屋の中に危険なものがないかをしっかりと確認したうえで散歩させるようにしてください。
誤って飲み込んだり、齧ったりしてしまう事故が結構多いです。
齧り木
ケージの中に齧り木など、齧れるようなおもちゃを入れてあげると、齧ってストレス解消になったり伸びた歯を削れたりと役に立ちます。
齧り木を入れないとケージのあちこちの齧れる箇所を齧ってしまいます。
警戒心が強い
飼い始めの頃はとくに警戒心が強く、思わず噛みついてしまったりといった事もあるかもしれません。
もともと野性味の強い動物ですし、ペットとしてもまだまだ歴史は浅い動物ですので仕方がありません。
数日間はそっとしておき、環境に慣れるまでは徐々に馴らしていくようにしましょう。
まとめ
リチャードソンジリスはプレーリードッグと同じように飼育することができます。
ただしプレーリードッグのように懐きやすいかと言われれば、そうでもありません。
もともと単独行動する動物ですので、懐きにくいのも特徴的なのです。
しかし懐きやすいかどうかは、実際には個体差がありますので、飼ってみない事にはなんとも言えません。
飼育する上で注意すべき点は温度管理と適度な運動です。
常に25℃前後を維持できる環境作りと、定期的な散歩ができるように配慮してあげましょう。
ジリスの中でも比較的安く、簡単に飼育できるリチャードソンジリス。
一般的なリスとは違うジリスの飼育も、なかなか面白いものがありますよね。
プレーリードッグ
リチャードソンジリスによく似たプレーリードッグについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。